科目:アカネ科クチナシ属

原産地:日本 中国 台湾 インドシナ

別名:ガーデニア

■くちなしの名前の由来

くちなしは、梅雨の中頃から終わりにかけて純白の花を咲かせます。その花は甘い芳香を強く放ち、キンモクセイ、ジンチョウゲと共に三香木と言われています。くちなしの名前の由来には諸説ありますが、果実が熟しても裂けたりはじけたりしないので、口が無い「口無」という説と、果実の頂点に残る萼を鳥のくちばし、果実自体を梨に見立てて、口のある梨「口梨」という説があります。その甘い香りとどこかしら奥ゆかしさを感じさせる名前を持つ魅力的な植物です。

■日本独特の使い方

江戸時代の料理本に、くちなしで色付けしたごはんにだし汁をかける「山梔子飯(くちなしめし)」が登場しています。このくちなしの実を使って食材に色を付けるのは、日本独特の方法だそうです。料理の見た目を楽しませる工夫が江戸時代からあって、そこにくちなしが使われていたというのは本当に驚きですね。

■サフランと同じ成分!?

くちなしは、現在も主に食材(栗やさつまいものシロップ煮、きんとん、たくあん漬け)に黄色い色をつける場合に用いられます。くちなしの黄色い色素の素は水溶性で、サフランの色素と同じ成分であるクロシンが含まれています。水溶性のため、熱湯につけるとより早く色が出ます。自然な着色料なのでお子様やご高齢者がいるご家庭でも安心して利用されています。

漢方の世界では、くちなしの実を山梔子(さんしし)と呼んで、沈静、止血、消炎薬として用いられています。くちなしに含まれる有効成分の「ゲニポサイド」と黄色い色素の素である、「クロシン」に血圧降下作用があると言われています。血圧上昇を抑え、血圧を正常の数値に戻す効果がある事から、高血圧対策には有効です。その他、胆汁分泌促進作用や解熱、整腸、利尿作用などもあります。くちなしを漢方として摂る場合、乾燥したくちなしの実をお湯で煎じた「くちなし茶」が手軽に摂取できオススメです。特に生活習慣病を抱えている方は、習慣的に飲まれると体にも優しく、効果が期待できるでしょう。