生抽
(シンチョウ)
シンチョウとは
シンチョウとは中国でごく一般的に使用されている濃い口しょうゆのひとつの種類です。中国のなかでも広東省や香港ではとくに日常的に料理に使用されています。ちなみに広東省の「たまりしょうゆ」はシンチョウにカラメルを混ぜ合わせて作られているようです。
シンチョウの特徴
シンチョウは濃口醤油ですが、黒紫の様な色をしているのが特徴のひとつです。見た目だけで言えば日本で言うならば濃口しょうゆに似ています。サラッとした口当たりも独特の特徴で、クセがほとんどないのも特徴のひとつです。黒紫色ということでやや薄目の色合いをしていますが塩分濃度は比較的高く製造されています。シンチョウに馴染みのないような人が初めて使用する際にはその色と塩分濃度の違いのギャップから味付けが濃くなり易いというのも特徴のひとつということができるのではないでしょうか。
シンチョウのつくられ方
シンチョウの主な原料となるのは大豆と小麦です。煮煎りさせた大豆や小麦を元として麹をつくります。その麹に食塩水をしっかり混ぜ合わせます。そのまましばらく寝かせることで発酵熟成し、中国の濃い口しょうゆのシンチョウが出来上がります。
シンチョウの使い方
比較的味が濃いのでチンゲン菜や菜の花など、緑色を生かしつつ味もつけたいような炒め物などの料理が最適でしょう。また、煮込み料理やスープなどの料理でも使用する事ができますが、その際は色合いだけではなくこまめに味を見ながら追加していく必要があります。色がやや薄目なので色で判断しようとすると辛口になってしまいます。
一般家庭でも北京ダックの調理の味付けに使用されたり、スペアリブなどの煮込み料理にも使用されることがあります。
まとめ
味は比較的濃い方なのですが、色が黒紫色でやや薄いタイプのしょうゆなので、味付けよりも色つけを重視する料理などの場合にはあまり向かない調味料のようです。私は色を見ながら味付けしていたら味が濃くなってしまって結構塩辛い味になってしまいました。やはり中国のしょうゆ・調味料と言うだけあって、日本でつくられたしょうゆとはちょっと違った風味・印象があります。やはり中華料理に合うように作られているのではないかと言う印象をうけました。やはり中華料理などには日本のしょうゆや調味料よりも、中国のしょうゆや調味料を使用する方が雰囲気も、味も、風味もより中華料理らしくなると感じました。