わさびとは

わさびはアブラナ科の食用植物で、原産国は日本です。主に茎の部分などをすりおろして、薬味として使用します。独特の匂いと強い刺激が特徴で、特に日本原産のものを「本わさび」と呼ぶ場合もあります。東欧で流通しているものは「セイヨウワサビ」と呼ばれます。

わさびの歴史

わさびは古くから渓流などの水のきれいな場所に自生していました。

さらに、わさびにはかなり古くからの歴史があります。奈良県の飛鳥時代の遺跡から出土した木簡にもわさびの記述があることから、日本には古くとも1300年~1500年前には存在していたことがわかります。当時は、薬草や薬の一種としてわさびが栽培されていました。

食用として食べられるようになったのは鎌倉時代であるといわれており、刺身などの薬味として、臭みを消す目的で使用されていました。さらに、寿司や蕎麦の薬味として使用されるようになったのは江戸時代に入ってからですが、当時は高級品で主に幕府への献上品として流通していました。

一般市民に流通され始めたのは、江戸時代後期に入ってからでした。

わさびの分類

通常、いわゆる「わさび田」で栽培されたわさびを「沢わさび・水わさび」、気温が低く湿度の高いビニールハウスなどで栽培されたものを「畑わさび」と呼びます。

さらに、主に東欧で栽培されているもので、「セイヨウワサビ」もあります。セイヨウワサビは日本原産のわさびに比べて、すりおろした際の色が白いのが特徴です。主に肉料理の薬味として食べられており、白く細長いその見た目が馬のしっぽのように見えることから、「ホースラディッシュ」と呼ばれています。

わさびの栽培

わさびの栽培は、その自生している環境からもわかるように手間と時間がかかります。湿気が多く、涼しい場所を好みます。常に一定量のなきれいな水を必要とします。さらに、気温が30度を超えたり、直射日光が当たり過ぎると育ちません。

また、株から植えた場合でも収穫するまでには2年以上かかります。

家庭で気軽に栽培する、というよりは、専門農家さんなどがきっちりとした温度管理と水質管理をしたうえで販売目的で栽培することが多いでしょう。

わさびの食べ方

一般的な練りワサビ以外にも、わさびには多くの食べ方や加工品があります。

・葉わさび

通常は根の部分をすりおろして食べますが、花をつける前のわさびの花芽を葉わさびといいます。刻んで食べることがほとんどで、辛さと食感が楽しめます。

・練りワサビ

一般的によく食べられるわさびです。家庭用のチューブワサビなどはおそらくどこの家庭にも置いてあるほど日本人の食生活には浸透しています。寿司、蕎麦、刺身以外にも牛肉、サラダ、焼酎などに加えて食べることもあります。

・粉わさび

粉わさびは水で練ってわさびとして使う加工品です。通常のわさびを粉末状にしたものではなく、ワサビダイコンという別の植物を粉末にしたものがほとんどです。安価で、粉末状にすることで保存がきくようになるため、主に原価を押さえたい飲食店などで利用されています。

日本人とは切っても切り離せない「わさび」

わさびは、その独特の風味と辛味で薬味として非常に重宝されています。少し加えるだけで、食材の味をぐっと引き立ててくれます。

また、わさびには強い殺菌効果があり、カビや細菌の繁殖を抑える効果もあるとされています。生の魚を口にする文化のある日本だからこそ、わさびを食べる文化が発展したとも言えそうです。