ここ数年、エスニック料理店やエスニックテイストを取り入れた創作料理店が増えたこともあり、家庭でエスニック料理を楽しむ方も増えてきました。しかし、スーパーでも手軽にスパイスが手に入るようになる一方で、エスニック料理になじみのない方にはどんなスパイスを揃えたらいいかわからないものですよね。そこで、家庭で手軽に本格的な香りを味わうために、常備しておきたいスパイスを3種類選んでみました。

ひと振りで異国の地へ誘うスパイスのクミン

インドのカレーや炒め物にも良く使われるスパイス【クミン】は、エスニック料理好きなら必ず常備したいスパイスです。主に調理の最初の火入れの段階に使い、料理全体の香りのベースとなる使い方をする他、他のスパイスと一緒にテンパリングしたオイルを煮物・和え物の仕上げに加えることで、香りと効能を行き渡らせたりします。そんなクミンは、セリのような爽やかな香りと刺激的で華やかな香りの中に、ほのかに苦みを伴うスパイス。料理にさっぱりとした風味を与えてくれるので、カレーだけでなく、ヨーロッパではチーズやパン生地にクミンを練りこんだり、肉の煮込みやスープ、ソーセージやミートローフに使われたり、世界各国で幅広く使われています。華やかな香りは葉物を炒めるときにもアクセントになりますので、にんにく・唐辛子・クミンを加えて塩で味付けするだけで、ネパール風の一味違った炒め物に。ハンバーグのタネに混ぜれば、肉のこってり感に爽やかさを感じるトルコ風の味わいに変化します。クミンの効能は食欲増進・消化促進などの効果があり、ダイエットにも効果的と言われています。食欲が出ない、胃がすっきりしない時などにオススメです。

エスニック料理の花形スパイスのコリアンダー

エスニック料理に欠かせないハーブといえば“パクチー”ですが、そのパクチーの種が【コリアンダー】です。コリアンダーも常備しておきたいスパイスのひとつで、独特の香りはカレーに欠かせません。主にクミンと共に、調理の初めの段階で使うことで料理に華やかさを与え、香りを力強く下支えします。香りの奥にほのかに柑橘系の香りもしますので、エスニック料理だけでなくヨーロッパでは、ピクルス・ソーセージの臭みけし・シチューのアクセントに利用されます。また、加熱することでコリアンダーのもつ甘い香りが引き出されますので、ハーブティーや焼き菓子・果実のコンポートなどに加えることで、高貴な甘い香りを纏わせることが出来ます。そんな複合的な香りをもつコリアンダーは、デトックス効果が高く、身体にたまった老廃物・活性酸素の除去に効果を発揮します。他にも消化促進・鎮静作用があり、このような効果から胃もたれなどの身体の症状と、緊張の緩和・ストレスからくるイライラなどの心の症状、心と身体の両面を同時にスッキリさせてくれる効果があります。

甘い香りは恋の媚薬シナモン

甘いお菓子に使われるイメージの強い【シナモン】は、エスニック料理でも非常に重要な役割を果たします。エスニック料理やカレーに加えると、その甘い香りが他のスパイスと複雑な香りを生み出し、料理に奥行きを感じさせてくれます。もちろんケーキや焼き菓子・紅茶・珈琲とも相性が良いので、常備しておくと重宝するスパイスです。そんなシナモンはスリランカ産を“セイロンシナモン”インドネシア・ベトナム・中国産を“カシアシナモン”と呼び、セイロンシナモンの方が繊細に香り、カシアシナモンの方が香りが強いという違いがあります。シナモンは毛細血管を強くし、脂肪細胞を小さくする効果があるので、血行促進・ダイエット、身体全体のめぐりが良くなることでアンチエイジングにも効果を発揮します。カレーや煮込み料理に加える時はスティックを折って使うと香りが出やすく、製菓にはパウダーを使うことで、甘く人の心を和ませる香りが広がります。

エスニックな刺激を常備して日常にスパイスを!

このようなスパイスを常備することで家庭料理に取り入れやすくなり、エスニックな香りとスパイスならではの効能を得ることが出来ます。スパイスは食材の臭みを消すだけではなく、スパイスを加えることで料理に別角度からの視点を与え、食材の香りや旨味がより引き出される可能性を秘めています。日常にスパイスを取り入れて、自然に健康を手に入れましょう。