ご家庭で洋風や中華風にしたい時に、便利な粉末や顆粒タイプの専用調味料があります。
そもそもどんなものなのでしょうか。
・ブイヨン
・コンソメ
・鶏がらスープ
・シャンタン
この4つの洋・中専用調味料について、またその粉末・顆粒タイプに使用される食品や添加物の一部をまとめました。
ブイヨン
ブイヨン(bouillon)とはフランス料理のだし汁の一種で、フランス語で「出汁」という意味です。
コンソメやポタージュのだし汁として使われます。
丸鶏や牛すね肉と玉ねぎ、人参、セロリなどの野菜を一緒に入れ数時間煮込んだ濃いだし汁です。
この具材を取り出したものがポトフとなります。
コンソメ
コンソメ(Consommé)とはフランス料理のスープの一種で、フランス語で「完成された」という意味です。
コンソメの言葉自体に「澄んだスープ」という意味が含まれて、澄んだ琥珀色をしています。
ブイヨンに牛すね肉のミンチや香味野菜を入れ、卵白でアクを取り、数時間にかけて澄ませてから丁寧に漉した深みのあるスープです。
日本でもお馴染みのオニオングラタンスープや洋風茶わん蒸しといえるコンソメ・ロワイヤルなどに使用されます。
鶏ガラスープ
鶏がらスープとは中華料理の鶏がらを使ったスープのことで主に鶏湯(チータン・ジータン)といいます。
中国でスープ(だし)のことを湯(タン)といいます。
鶏湯は葷湯(フンタン)という動物性の材料で取った湯に分類され、丸鶏、鶏がらをアク抜きしてから、ネギや生姜などと数時間煮た後に漉した湯です。
シャンタン
シャンタンとは中国料理の上級スープです。
清湯(チンタン)という澄んだスープに分類され、澄んだスープの一番だしとされています。
ひねどり(卵を産まなくなった雌鶏)、豚もも肉、牛すね肉をぶつ切りにしゆでてアク抜きした後に、味が出やすい様に切った金華火腿(中国の最高級ハム)や香味野菜、香辛料などと水で数時間煮込んだ後に漉した高級なスープです。
粉末や顆粒に含まれる食品や添加物
粉末・顆粒タイプにするために使用される食品や添加物をご紹介します。
【乳糖】
乳製品から精製した糖分です。
甘味の調整や剤形を固めて安定させる役割があります。
【エキス(チキンエキス、ビーフエキス、野菜エキス等)】
動物や植物などから水やアルコールで特定の成分を抽出して得られた食品です。
【デキストリン】
じゃがいもやとうもろこしなどのでんぷんをで加水分解することによりつくられた糖質です。
液体を味を変えずに粉末状にしたり、分離しやすいものを分離しにくくしたり、粉末の食品を溶けやすくする役割があります。
【酵母エキス】
酵母の有用な成分(アミノ酸やペプチドなど)を処理を行うことにより抽出された食品です。
食品に旨味ををもたせる役割があります。
精製されていないので添加物ではなく食品扱いとなります。
【酸味料】
クエン酸や乳酸などの食品添加物の総称です。
食品に酸味を付けたり、味の調和させたり、保存料として使役割があります。
【たん白加水分解物】
たんぱくを含んだ原料(肉、魚、大豆など)のたんぱく質を酵素や塩酸などで加水分解して得られた主成分がアミノ酸やペプチドの食品です。
食品に旨味やコクを付与する役割があります。
用途で使い分けると料理や体に美味しい
ご覧いただいたように4つの専用調味料は本来は何時間もかけて作られています。
粉末・顆粒タイプの調味料はそのスープがご家庭で簡単に再現でき便利です。
できそうなものは自分でスープをとってみると、時間こそかかるものの自然の美味しさが味わえます。
本来のスープや粉末・顆粒タイプを用途によって使い分ければ、料理にもっと奥深さと体に美味しいご飯を摂ることができます。