トムヤムクンやグリーンカレー・ガパオライスなど、独特な風味が魅力のタイ料理を家庭で楽しむには、いくつかの調味料が必要です。しかしタイ料理にはたくさんの調味料があり、全てをそろえるのは至難の業です。

そこでタイ料理に欠かせない調味料と、いつもの料理に少量加えるだけで家庭で簡単にタイ料理のエッセンスを楽しめる調味料を、厳選して3種類ご紹介します。

タイ料理を形作る調味料・ナンプラー

タイ料理といえば「辛い」、そして次に思い浮かぶのが、特徴的な塩味と香りではないでしょうか?タイ料理に欠かせない、あの塩味と香りを醸し出す調味料がナンプラーです。

ナンプラーはイワシなどの魚を塩漬けし、発酵させてできる液体調味料。タイ料理には日本のように“出汁をとる”といった文化はありませんが、スープにナンプラーを加えるだけで発酵による濃厚な旨味が加わり、まるで出汁をとったような奥行きが生まれるのです。

ナンプラーの濃厚な旨味は様々な料理に使うことができ、スープ以外にも炒め物全般に利用できます。炒め物への使い方のコツは「調理の最後に鍋肌にひとふり」。料理の仕上げに鍋肌にさっとふりかけ味を絡めることで、濃厚な旨味が全体に行き渡り、香ばしい香りが鼻腔をくすぐります。この使い方は炒飯やタイの焼きそば「パッタイ」にも有効。他にもサラダのドレッシングや和え物などにも用いられ、タイ料理にはなくてはならない調味料です。

辛味と香味・旨味のパーフェクト調味料・ナムプリックパオ

ナムプリックパオはにんにくと唐辛子を潰し、タイの玉ねぎ・ホムデンや干しエビを加えてペースト状にしたものを加熱した調味料で、「チリ・イン・オイル」とも呼ばれます。メーカーによっては、カピという海老を使った調味料やタマリンドをプラスしているものもありますが、基本的に味付けは砂糖と塩だけなので、利用範囲が広い調味料です。

ナムプリックパオは食材の複雑な旨味や香味・辛味のバランスが絶妙で、トムヤムクンやトムカーガイなどのスープに用いられ、他にも炒飯や炒め物の味付けに使うと、海老の芳醇な旨味や深いコクが簡単に楽しめます。また、加熱してあるのでそのまま使えるのも魅力。オイルや酢に溶かせばサラダなどのドレッシングやタイ風マリネ、醤油とみりんに溶かしてお刺身を漬ければタイ風漬けなど、アレンジレシピも簡単に楽しめます。

そんなナムプリックパオは、実は家庭で作ることも可能。にんにく・生姜・唐辛子・干しエビ・ホムデンを小さく切ってミキサーにかけ、多めの油で焦がさないように炒めながら、塩・砂糖、好みでナンプラーやレモン汁で味付けします。茶色く色づいたら出来上がり。3週間ほど保存可能です。ホムデンが手に入らなければエシャロットで代用してみてくださいね。

タイ料理のベースを作る調味料・シーユーカオ

タイ料理は様々な塩味たれがあり、それらをいくつか組み合わせた複合的な風味により、料理に深みを醸し出すのが特徴です。そのひとつがシーユーカオです。

タイの醤油とも呼ばれる調味料で、大豆を発行させて作られるので、日本の薄口醤油に似ています。その味わいはコクがありながらもあっさりとしていて、タイの塩味たれの代表格であるナンプラーのように主張が強くないのが特徴。そのため様々なタイ料理のベースに利用されます。シーユーカオで塩味の土台を作り、その上にナンプラーやナムプリックパオ・シーズニングソース・オイスターソースなどの調味料が加わることで、タイ料理独特味わいが生まれます。

そんなシーユーカオは日本でも流行ったガパオライス、カオマンガイやパッタイなど、たくさんのタイ料理に用いられます。コクのある薄口醤油風の味わいはどんな料理にもマッチし、豚の角煮を作るときにオイスターソースと組み合わせてパクチーを飾ればタイ風豚の角煮に、シーズニングソースと組み合わせて鶏肉を漬け込んで焼けばタイ風焼き鳥・ガイヤーンに、ナンプラーと組み合わせて炒飯・炒め物など、幅広く使えます。

独特の風味ある調味料でタイ料理を楽しもう!

タイ料理には他にもシーズニングソースやスイートチリソース・シーユーダムなど、たくさんの調味料があります。しかしそれらすべてをそろえなくても、この3種類に調味料とタイ料理でよく使われるレモングラスなどのハーブを使うことで、華麗でもタイ料理を楽しむことが出来ます。ぜひ参考になさってくださいね。