うなぎやちりめん山椒など、日本の食卓にピリッとした刺激と柑橘系の爽快感を与えてくれる山椒。縄文時代の土器から発見されていることから、「日本最古のスパイス」と呼ばれています。

そんな山椒ですが、実は5月末~6月半ばまでのごく短い期間にしか収穫することが出来ません。それ以外の季節は、その短い収穫期に採れた山椒を塩漬けしたり醤油漬けにすることで楽しむことが出来るんです。ここではそんな山椒の醤油漬けの作り方や簡単な使い方をご紹介します。

極上の和・調味料のために!山椒の下処理

山椒の醤油漬けを作るには、まず山椒の下処理をしなくてはなりません。山椒は収穫後どんどん色が変わっていきますので、すぐに下処理を始めましょう。

鍋にお湯を沸かし、塩少々と山椒の実を枝ごと入れ、弱火で5~6分茹でます。固かった山椒の実が指でつぶれるくらいの柔らかさになったら、ザルにあげて一旦水を切ります。

たっぷりの水に茹でた山椒の実を漬け、何度か水を換えながら、アク抜きのため2~5時間ほどさらします。長時間さらすことで山椒の痺れるような辛味が抜けますが、さらしすぎると山椒の柑橘系の香りもなくなってしまうので、途中でひと粒食べてみて、好みの風味になった時点で水を切りましょう。この時間は人それぞれで、1時間であげてしまう方もいれば、4時間くらい漬けないと辛くて食べられない、という方もいらっしゃいます。

キッチンペーパーなどでしっかり水気を切ったら、枝から山椒の実だけを外します。茹でてあるので簡単に外すことが出来ます。軸に害はなく味も変わりませんが、気になる方は丁寧に外してください。

この状態で小分けにしてきっちりラップをしたうえで、冷凍保存可能な保存袋に入れて冷凍すると、約1年ほど保存可能です。長期に保存する場合は、温度が変わりやすい入り口付近ではなく、出来るだけ冷凍庫の奥で保存しましょう。

和の調味料・山椒の醤油漬けの作り方

下処理をした山椒を使って「山椒の醤油漬け」を作ります。

下処理した山椒の実を、煮沸消毒した清潔な保存瓶に入れ、山椒の実が完全に浸るまで醤油を注ぎます。冷蔵庫の野菜室か日の当たらない涼しい場所で10日~2週間ほど保存したら出来上がり。

醤油の旨味が山椒にしっかり移ったらすく使うことができ、また山椒の爽やかな風味が移った醤油も料理に利用することで、普通の醤油とはひと味違った味わいを楽しむことが出来ます。

魔法の調味料・山椒の醤油漬けの使い方

山椒の醤油漬けは、そのままでも包丁でこまかくしてもおいしく楽しめるのが魅力。調理法によって好みで使い分けると良いでしょう。では山椒の醤油漬けの、料理におすすめのアイデアをいくつかご紹介します。

  • 冷奴・クリームチーズに添える
    冷奴に醤油ごと山椒の醤油漬けをのせれば、洗練された辛味と痺れをダイレクトに楽しむことが出来ます。またクリームチーズに山椒の醤油漬け・鰹節をのせれば、和風クリームチーズディップに。
  • 卵かけごはん・パスタ・炒飯にプラス
    山椒の醤油漬けは、卵かけごはんのお供に最高です。卵を溶きほぐし、醤油漬けの醤油をごく少量加え、ごはんにかけます。山椒の醤油漬けをのせながら食べることで味に変化が生まれ、最後まで食べ飽きずに楽しむことが出来ます。バター醤油系のパスタや炒飯にも、醤油の代わりに山椒の醤油漬けを使うことで、和風のアクセントに。シソやにんにくとの相性が良いので和風パスタ・ガーリック炒飯の風味付けに最適です。
  • 丼・煮物・炒め物のアクセントに
    山椒の醤油漬けを焼き魚・煮魚や親子丼の仕上げに加えることで、魚や鶏肉の臭みを消し、辛味と痺れが料理にメリハリをつけてくれます。また細かく刻んで炒め物に加えるとアクセントになりますし、焼き鳥にも最高の調味料となります。

山椒の醤油漬けで和の香り漂う食卓に!

山椒の醤油漬けはそれだけでご飯のお供になるくらい、風味豊かな調味料です。他にも、素麺やざるそばのアクセントとしても食卓に涼を運んでくれますし、まだまだ調味料としての使い方はたくさんあります。山椒には胃の粘膜を強くし、食欲増進・整腸作用があります。また、爽やかな香りは夏バテに効果を発揮し、夏の冷房による冷え性改善にも効果的です。山椒の醤油漬けの使い方をマスターして、日々の食卓を和テイスト豊かに演出しましょう。