台湾料理は、中国の福建省や広東省東北部の料理がベースとなり、海に囲まれた豊かな食材のもと、独自の進化を遂げた料理です。その料理は日本料理の影響も受け、かつおだしの文化や醤油にも似た調味料が使われています。その一方で油を多く利用し、八角・シナモン・胡椒・バジルなどのスパイスや、パクチー・エシャロット・にんにくなどの香味野菜が多く使われます。そんな台湾で人気の調味料を3種類、厳選してご紹介します。

台湾風万能調味料!沙茶醤

台湾を代表する調味料として、1番と言っても良いほど有名なのが、沙茶醤(サーチャージャン)ではないでしょうか。台湾料理では炒め物によく利用され、台湾の火鍋屋には必須のタレです。

その発祥は中国の広東地方だとされていますが、もともとはインドネシアのサテに用いられるタレが由来という説もあります。しかし味わいはサテとは全く違い、魚介類の旨味をベースとしながら豆板醤のような辛味を持ち、にんにくや胡麻などの香味がバランスよく配合された万能調味料です。沙茶醤はこのバランスの良さが特徴で、辛すぎず個性的すぎないので、凝縮された旨味を幅広い料理に利用することができます。

焼きそばを沙茶醤・塩胡椒で味付けすれば、本場台湾の味。炒飯の旨味ベースとして少量を使えば味に深みがプラスされ、ポン酢などと組み合わせて水餃子や鍋のタレとしても、よく利用されています。

士林夜市を再現!椒鹽粉

台湾の士林夜市の定番といえば、鶏排(チーパイ)と呼ばれる大きなから揚げが有名です。このから揚げに使われている独特の風味がする塩胡椒が椒鹽粉(ジャオヤンフェン)です。台湾ではフライドチキン用塩胡椒といえばこれが出てくるほど、定番の調味料と言われています。

スパイシーな味わいの秘密は胡椒とシナモンを中心としたスパイス使い。仕上げにふりかけるだけで、台湾屋台独特の香りを感じられます。

そんな人気の鶏排の作り方は、鶏むね肉を大きく開いて肉たたきで軽く叩き、醤油・酒・みりん・塩・胡椒・おろし生姜・おろしにんにく・五香粉で下味をつけ、冷蔵庫に半日程度おきます。味が染みたら、地瓜粉というさつまいものでんぷん粉を水で溶いた衣にくぐらせ、揚げて椒鹽粉をふりかけたら出来上がり。地瓜粉がなければ、片栗粉とベーキングパウダー少量混ぜた粉で代用します。

椒鹽粉は他にも「檸檬椒鹽」という、椒鹽粉にレモンがプラスされた、さわやかな風味を楽しめるものもありますので、お好きなテイストで試してみてくださいね。

フランスの影響を受けた調味料?!鵝油

台湾ではガチョウを食べるのですが、このガチョウの油を使った調味料・鵝油(アーヨー)も、台湾の家庭料理では人気の調味料です。最も人気のある「上等鵝油香葱」は、ガチョウの油でエシャロットや葱を揚げて漬けたもので、炒め物・オムレツ・炒飯などに用いるほか、醤油と共にご飯のお供としても、日常的に楽しまれています。

ガチョウの油は低温で溶けて体内に蓄積しにくいという特徴があり、台湾以外ではフランスでよく使われています。そんな鵝油は炒め物の他、スープや汁物にプラスすれば深いコクが楽しめ、和え麺にもオススメ。私たち日本人が普段の食に取り入れるなら、何と言っても「卵かけごはん」がイチオシです。

個性豊かな甘辛スパイシー!台湾調味料を楽しもう

台湾には他にも甜辣醤という台湾版スイートチリソースや、醤油膏というとろみのついた甘めの醤油なども人気です。台湾料理は日本人には少し油気が強く感じられるかもしれませんが、パクチーやバジルといったハーブや、八角や胡椒などのスパイスがアクセントを与えてくれます。何と言っても日本人も大好きな甘辛・旨辛といった味わいは、辛すぎることなく受け入れやすいのではないでしょうか。台湾の調味料は、台湾食材店や中華材料を扱うお店でも手に入れることができますので、ぜひ試してみてくださいね。