日本に古くから伝わるミックスハーブ・七味唐辛子は、もともと漢方の生薬を食に取り入れることで健康に活かす、という発想から生まれたそうです。確かに七味唐辛子の中身は、生姜や陳皮などの漢方で利用される生薬が多く、日本のスパイス・ハーブと言っても良い紫蘇や山椒も含まれています。そんな和のミックスハーブ・七味唐辛子によくブレンドされるものの効果効能、七味唐辛子・生七味を使った料理のアイデアをご紹介します。

七味唐辛子に用いる漢方の生薬・効能

七味唐辛子の基本のブレンドは「二辛五香」と言われています。その内訳は「香りのハーブやスパイス」から2種類、「辛味のハーブやスパイス」から5種類を選び、状況に応じて1・2種類のハーブやスパイスを加えます。すべてをブレンドして6種類や8種類になっても、七味唐辛子と呼ばれるそうです。

辛味スパイス・ハーブ

  • 唐辛子:代謝促進・食欲増進・脂肪燃焼作用、生薬としては「蕃椒(バンショウ)」と呼ばれ、局所刺激薬・辛味系健胃薬として用いられます
  • 生姜:消化促進・血行促進・発汗作用、生薬としては、そのまま乾燥したものを「生姜(ショウキョウ)」、加熱したものを「乾姜(カンキョウ)」と呼び、生姜は辛温解表薬、乾姜は散寒薬として用いられます
  • 山椒:消化促進・解毒・整腸作用、生薬としては芳香性辛味健胃薬として用いられます

香りスパイス・ハーブ

  • 陳皮:食欲増進・消化促進・利尿作用、生薬としては駆風・鎮吐・芳香性健胃薬として用いられます
  • 麻の実:食欲増進・便秘解消・皮膚炎予防、生薬としては「麻子仁(マシニン)」と呼ばれ、潤下薬・瀉下薬として用いられます
  • 芥子の実:貧血・骨粗しょう症予防、生薬としては白芥子(ハクガイシ)と呼ばれ、温裏・理気・去痰薬として用いられます
  • 胡麻:滋養強壮・抗酸化作用、生薬としても胡麻と呼ばれ、腎の機能を高めるなら黒胡麻、咳や肺を潤すなら白胡麻と言われています
  • 青海苔:貧血・血栓・高血圧予防、生薬で利用することはないようですが、薬膳料理では「紫菜」と呼ばれ、解熱・高血圧防止・利尿作用があると言われています
  • 紫蘇:消化促進・食欲増進・殺菌作用、生薬としては赤紫蘇を「蘇葉(ソヨウ)」と呼び、発汗・解表・理気作用があると言われています

和ハーブミックス・七味唐辛子を使ったアイデア料理

七味唐辛子は蕎麦やうどんに利用されるように、汁物・麺類との相性抜群。しかし和食にとらわれず、和風ペペロンチーノの辛味付けや、たらこパスタ・うにクリームパスタのアクセントとしてもおすすめです。

また、クリームソースのアクセントとしても最適で、グラタン・クリームスープなどに用いれば、全体を引き締めてくれます。

から揚げ・天ぷらなどの揚げ物には、ぜひ「七味塩」を。辛味だけではない豊かな香りを楽しめます。

そして相性抜群の汁物に利用するメリットは、何と言っても「香りの広がりの良さ」。和風ポトフ・肉吸いなどに用いる時は、ぜひ山椒・陳皮のブレンドを多くして、香りの華を咲かせたいものです。

最強の薬味!生七味の作り方

爽やかな辛味と華やかな香りが魅力の万能調味料・生七味は、漢方の生薬をもとにした七味唐辛子のフレッシュ版です。醤油麹でコクのある塩味が加わりますので、薬味としてはもちろん、和え物やご飯のお供に最適です。

  • 青唐辛子・柚子の皮・生姜はみじん切りにし、各大さじ1杯分用意します
  • 黒胡麻・下処理済みの山椒の実・青海苔・醤油麹を各大さじ1杯、麻の実・ごま油を小さじ1杯用意します
  • すべてを混ぜて冷蔵庫で一晩寝かせたら出来上がり

食べる漢方・七味唐辛子をもっと自由に!

七味唐辛子は混ぜるだけなので、上記の材料さえ揃えば自分の好みにブレンドすることができます。また紫蘇の代わりにバジル、陳皮の代わりにレモングラスなどのハーブを加えたオリジナル洋風七味も楽しいものです。ぜひ挑戦して自分の好みの配合を見つけてみてくださいね。