地中海料理とは、イタリア・スペイン・ポルトガル・ギリシャ・モロッコなど、南ヨーロッパから北アフリカあたりの、地中海沿岸の料理のことを指します。その料理はオリーブや豆類・ナッツ類、そしてハーブやスパイスをたっぷり使った、香り豊かでヘルシーな料理が並びます。

その新鮮な野菜と豊富な海の幸、柔らかくスパイスの香り豊かに彩られた肉料理は、料理が運ばれてきた瞬間から五感すべてをくすぐります。
しかし、ひとことで“地中海料理”と言いましてもその範囲は広く、使われるスパイスやハーブも地域性があります。そこで地中海料理を、南ヨーロッパ・北アフリカ・その他の地域の3つの地域に分け、それぞれの地域の料理でよく利用されるスパイスとハーブをご紹介します。

南ヨーロッパはハーブ天国!ローズマリー&オレガノ

地中海料理といえば、ブイヤベースやアクアパッツァ・パエリアなどの魚介料理、グリークサラダなどのチーズ・オリーブを使ったサラダやラタトゥイユなどの野菜をたっぷり使った料理が思い浮かびます。

これらはスペイン・南フランス・イタリア・クロアチア・ギリシャなどの料理で、この地域で大切に育てられてきたローズマリーやオレガノなどのハーブを使うのが特徴です。

ローズマリー・タイム・セージは料理に清涼感を与え、オレガノ・バジル・ローレルの、清々しくも香ばしい香りは食欲を掻き立てます。他にもイタリアンパセリなど、ほろ苦さ清涼感を併せ持つハーブをよく利用し、相性の良いにんにくやトマト・オリーブと組み合わせた料理が、この地域の代表格です。

スパイスは白胡椒よりも黒胡椒をアクセントに使うことが多く、他にもナツメグ・オールスパイスをよく利用します。

地中海東部は世界三大料理にまつわるスパイス大国!

地中海東部のキプロスやギリシャ、レバノン・イスラエルなどの国の料理は、オスマン帝国の影響からトルコ料理との共通点が多いのが特徴です。

古くは世界の貿易の拠点ともなったオスマン料理の影響で、当時盛んに取引されていたスパイスをたっぷり使ったケバブなどの肉・魚料理や、ヨーグルト・ナッツ類を使った料理が並びます。またドライフルーツを良く利用することでも知られています。

オリーブの塩漬けなどの前菜、ミントやディルなどのハーブにレモンを効かせたサラダは、食事の始まりを爽やかに彩ります。

野菜に肉や米・パセリやミントなどのハーブを詰めたドルマ、トルコ風スパイシーミートボールのようなキョフテには、コリアンダー・クミン・オールスパイスなどの、中東でもよく利用されるスパイスが用いられ、サルチャというトマトソースとの相性抜群!南ヨーロッパで使われるハーブも中東のスパイスも、共によく利用し、芳醇な香りが食卓から伝わってくるようです。

北アフリカはクミン&シナモンの芳醇な香り!

チュニジアやエジプト、モロッコに代表される北アフリカの料理も、オリーブをふんだんに使った料理が多く、タジンやクスクスもこのあたりの料理です。

この地域の料理は大きく分けて繊細さを感じるモロッコ料理と、アリッサなどの辛味調味料がピッタリのチュニジア料理に大別されます。共通してアニスやジンジャーなど、香りの強いスパイスをバランスよく組み合わせた、香り高い料理です。

クミンやシナモン、コリアンダーやジンジャーなどのエキゾチックな香りは、肉料理を華やかに演出し、ローレルで香りづけしたトマトとドライフルーツのソースにもナツメグ・クミン・オールスパイスなど、たくさんのスパイスが用いられています。

地中海料理でヘルシー&スパイシーな食卓を!

オリーブや野菜・魚介類をスパイスとハーブで彩る地中海料理は、どの地域にもその土地に根付くスパイスが用いられていました。野菜を中心とした食材にプラスして、スパイスとハーブの香りや効能も、地中海料理のヘルシーさを支えています。