近年エスニック料理界では、スリランカ料理や南インド料理の人気が高まっていることをご存知でしょうか?和食とスリランカ料理の共通点は、意外にも「鰹節を使う」ことと「米が主食」ということです。

そんな共通点をもつスリランカ料理は、お隣のインド料理より油を使わずヘルシー。野菜・肉・魚にココナッツやスパイス・ハーブを加え、香り豊かで素朴さを感じる料理を楽しむことができます。そこでスリランカ料理で欠かせないスパイスやハーブをご紹介します。

スリランカ料理に欠かせないハーブ・カレーリーフ

カレーリーフはカラピンチャとも呼ばれ、和名では南洋山椒と呼びます。しかし南洋山椒はミカン科の植物で、山椒のようなピリッとした刺激はなく、胡麻にも似た芳ばしい香りを放ちます。

滋養強壮作用や消化促進・食欲増進作用があるといわれ、殺菌作用もあるため、スリランカ料理ではカレーをはじめ、煮込み料理・炒め物・和え物など、様々な料理に用いられます。解熱・発疹抑制作用もあるので、疲れがたまって食欲がなく微熱があるときなど、ハーブティーにしても効果が期待できます。

アーユルヴェーダ版若返りのハーブ・ゴトゥコラ

ゴトゥコラは和名でツボ草と呼ばれるハーブ。日本では薬草として扱われていますが、スリランカ料理ではサンボルという和え物に利用される他、健康のためジュースやハーブティーにも用いられます。三つ葉を少しだけ苦くしたような味わいで、コラ・キャンダという青汁粥にも用いられます。

近年ではサプリメントとして利用されるほど健康効果があるといわれ、血流促進・抗炎症作用の他、脳細胞や神経系を活性化させることから認知症予防・アンチエイジング・抗ガン作用が期待されています。

具材とスパイスの架け橋となるハーブ・ランぺ

ランぺはパンダンリーフとも呼ばれ、和名はニオイアダン。「具材とスパイスをつなぐハーブ」といわれます。日本ではあまり見かけないハーブかもしれませんが、スリランカ料理ではとても重要とされるハーブで、マレーシア料理・タイ料理にもよく利用されます。

具材の臭みとりに用いられますが、煮込むと甘く素晴らしい香りがプラスされ、料理全体に深みを与えます。そんなランぺの使用頻度は高く、カレーや炒め物・煮物はもちろん、スパイスと一緒に炊き込んだピラフやお粥、カトゥレットというミニコロッケにも使われます。皮膚の炎症を抑え、消化促進や頭痛などの日常的な不調から、糖尿病・痛風・不妊にも効果的といわれ、ハーブティーとしても楽しまれます。

スリランカカレーに欠かせないミックススパイス・トゥナパハ

スリランカ料理ではカレーを作るときに、特有のカレー粉・トゥナパハを使用します。コリアンダー・クミン・ブラウンマスタードシード・フェンネル・ランぺ・カレーリーフ・シナモン・カルダモン・クローブなどが配合されていて、野菜や豆のカレーにはホールスパイスを挽いたものを利用し、肉や魚のカレーにはじっくり炒ったロースト・トゥナパハを利用します。

実際にスリランカのカレー料理には、トゥナパハ以外にもターメリックやチリなどのスパイスが必要ですが、トゥナパハを用いることで香りの奥行きがぐっと増します。たくさんのスパイスが使用されているので様々な薬効もあり、美味しく体調不良を改善してくれる魔法のミックススパイスといえるでしょう。

スパイスとハーブで本格スリランカ料理を楽しもう

スパイスとハーブをリッチに使ったスリランカ料理は、アーユルヴェーダの知恵に基づいた身体に優しい料理です。刺激的でスパイシーな味わいの中にも甘い香りやほんのりとした苦味があり、独特の芳ばしさやココナッツの柔らかな香りが絶妙なバランスを保っています。ただ辛いだけではない、奥行きのあるスパイスが香るスリランカ料理を、ぜひ楽しんでみてください。