普段特にスパイスを意識しない方でも、比較的身近にあるスパイスが「胡椒」ではないでしょうか。料理に幅広く使え、あるとないとでは料理のデキが全く違うほどのインパクトを、料理に与えてくれます。

そんな胡椒は、ほふく性の蔓を持つコショウ科の植物の果実で、収穫時期と処理方法によって3つの種類にわかれます。では、それぞれの特徴や使い方をご紹介します。

品を感じる辛味!ホワイトペッパー

ホワイトペッパーは白胡椒とも呼ばれ、胡椒の実が熟してから、もしくは熟す直前に収穫し、水に浸して発酵させ、皮を剥いて乾燥させたものです。

その辛味はシンプルでストレート、かつ上品。ブラックペッパーほど香りが強くないため、ドレッシングやソース・煮込み料理に辛味を加える際、胡椒の香りを抑えて辛味だけを出したいときに最適です。また、料理の色合いを考えたとき、ブラックペッパーの黒色や強い香りを出したくない場合に使います。

ホワイトペッパーはフランス料理でよく使われていて、フランス料理で胡椒と言ったら白胡椒を指すことが多いです。クセが弱い肉・魚料理に利用すると、柔らかでクリーミーなアクセントを加えてくれます。

力強く燃え上がる風味!ブラックペッパー

ブラックペッパーは黒胡椒とも呼ばれ、果実が緑からやや黄色くなってきた完熟直前に収穫し、水に浸して発酵させてから皮ごと天日干ししたものです。

他の胡椒に比べ辛味・香り共に一番強く、料理に力強さを与えてくれます。これはブラックペッパーに多く含まれる辛味成分・ピぺリンと、ピぺリンが紫外線を受けることでさらに強い辛味成分を放つシャビシンによる効果。こういった香味成分は胡椒の実の外皮に多く含まれているため、ホワイトペッパーよりブラックペッパーのほうが、より複雑な香りと力強い辛味を与えることができるのです。

そんなブラックペッパーは特に肉料理との相性が良く、クセの強い羊肉などにも負けない力強さを放ちます。肉や魚の臭みけしにも向き、濃厚なソースを作るときにプラスすると、アクセント以外に深い芳香を与えてくれます。

爽やかな青々しい果実!グリーンペッパー

グリーンペッパーは青胡椒とも呼ばれ、果実がまだ緑の未完熟の早い時期に収穫したものです。

風味を保つために塩漬けにするか、短時間で低温乾燥させることで作られ、他の胡椒に比べ、風味が強くないのが特徴。その辛味は繊細でシャープ、青々しさを秘めた爽やかな風味があります。そのため調理後の肉・魚料理の仕上げやドレッシング・フリットに用いると、後味を爽やかにキレあがる効果があります。

ピンクペッパーと合わせてスープやサラダ・カナッペのあしらいにもおすすめ。風味が飛んでしまうのでぐつぐつ煮てしまう料理には向きません。

特にグリーンペッパーを塩漬けにした「生胡椒」は、乾燥した胡椒よりフレッシュで芳醇な香りを楽しむため、そのままチーズに添えておつまみに。カルパッチョやマリネに加えると独特の香りを楽しめます。

刺激的で華やかな香りを持つスパイス・胡椒のススメ

胡椒には抗菌・防腐・抗酸化作用の他、強壮作用・血行促進・食欲増進・代謝促進効果があり、ガン抑制効果・ダイエット効果・栄養吸収力の向上など、多岐にわたる健康効果があります。そしてこれらの効果の多くはピぺリンに含まれていますので、胡椒の効果を充分に感じたい方は、ブラックペッパーがおすすめです。

また胡椒は、古くから高揚感を誘う香りと刺激的な辛味を持つことから、興奮剤として利用されていたこともあるそうです。その情熱を感じる太陽のような香りは、場の雰囲気をガラッと変えてしまうような、高揚感溢れるパワフルさに満ちています。そんなスパイスの王様・胡椒で、元気な毎日を手に入れましょう。