調味料は料理に甘味・酸味・塩味などを与えるだけでなく、食材の旨味を引きだしアクをとり、おいしそうな艶をだしたりと、味そのものだけでなく豊かな食生活を送るために様々な効果を与えてくれます。例えば煮物にみりんを加えれば、料理に深い味わいやおいしそうな艶を与え、煮崩れも防いでくれます。しかし加えるタイミングや量を間違うと、食材が固くなっておいしさを損ないます。このように調味料の特性を知って活かすことは、料理上手になるためにとっても大切なことなのです。

そこで私たちの生活になくてはならない基本的な調味料、砂糖・塩・醤油の特性を、改めてご紹介します。

脳に必要な調味料・砂糖の効果

砂糖は料理に甘味やコクを出し、脳のエネルギー源となると共に、心にも満足感を与える作用があります。そんな砂糖はたんぱく質を柔らかくする効果があり、肉が固くなるのを防いだり卵を柔らかく固める作用があります。

また保水性があるので、肉や魚の水分を保ち、料理をしっとりジューシーに仕上げてくれる効果も。その効果により、鶏むね肉に砂糖を揉みこむと、加熱による肉のパサつきを抑えることができるのです。

他にも加熱することで、料理においしそうな照りや焼き色を付ける効果があります。

身体の必須ミネラル調味料・塩の効果

塩はおいしさの要といっても良いくらい、塩がなければどんな食材も物足りず、気の抜けた味わいになってしまいます。身体の塩分濃度を保つために欠かせない塩は、味だけでなく私たちの命にとって必要不可欠な調味料です。

そんな塩は利水効果があり、食材の余分な水分を拭いて柔らかくする作用があります。肉や魚に下味として塩を振れば、水分と共に臭みを取り、身を引き締めて旨味を閉じ込めてくれるので、煮崩れにくくなります。

また塩は小麦粉のグルテン形成を助けるので、うどんなどに加えると強い粘りを生み、コシのある食感になります。

他にも魚貝類や里芋のぬめり取りやりんごの変色防止、殺菌効果や対比効果により食材の旨味を感じやすくする効果など、料理を美味しく仕上げるたくさんの作用を秘めています。

発酵が醸し出す旨味の調味料・醤油の効果

大豆や小麦などを麹菌で発酵させた醤油には、グルタミン酸やアスパラギン酸などの旨味成分や、マグネシウム・カリウムなどのミネラル、酵素など様々な成分が含まれています。

そんな醤油は塩味以外にも、甘味や酸味の他、旨味を伴った独特の風味を持ち、複雑かつ繊細な味わいをもたらしてくれます。

独特の風味は料理の香りづけにも利用され、砂糖や熱を加えると香ばしい香りに変化します。また殺菌効果があるので、お刺身にも古くから用いられ、同時に魚の生臭みも消す作用があります。

醤油には塩分濃度14.5%の濃口醤油と塩分濃度16%の薄口醬油があり、濃口醤油のほうが風味が強いので、クセの強い肉・魚料理や濃い色に照り付けたい煮物におすすめです。上品に炊き上げた野菜の煮物などは、薄口醬油を使うとキレイな色合いを損なわずに仕上げることができます。料理に応じて上手に使い分けましょう。

基本の調味料の効果を理解しよう

私たちが毎日の食事で必ず使う、砂糖・塩・醤油についてご紹介しました。和食の基本の調味料は「さ(砂糖)・し(塩)・す(酢)・せ(醤油)・そ(味噌)」といいますが、料理に加えるときもこの順番が良いといわれています。

砂糖は分子が大きいため、塩を先に入れてしまうと身が引き締まり、食材に甘味がしみ込みにくくなってしまいますし、酢を調理の最後に使うと酸味の角が立ちすぎることがあります。醤油や味噌も煮炊きする料理の早い段階で入れてしまうと、風味が飛んでしまいます。

このように調味料の効果を理解し正しく用いることで、味だけではない効果も活かすことができますし、食材の良さをさらに引き出すこともできます。調味料の効果を知ることは、料理上達のために欠かせない要素なのです。