山椒といえばうなぎ・じゃこ山椒など、日本の食卓にピリッとした刺激と柑橘系の爽快感を与えてくれるスパイスです。そんな山椒の歴史は古く、一説によると縄文時代の土器から発見されていることから、「日本最古のスパイス」と呼ばれています。

それほどまで歴史の古い山椒だけれど、私たちはあまり山椒の事を知らないのではないでしょうか。そこで改めて山椒の持つ効果や効能を解説しながら、山椒の使い方をご紹介します。

煮物にアクセントを与える和スパイス・山椒

山椒の魅力は、しびれを伴う独特な辛味と柑橘系のイキイキとした香りです。この辛味の正体はサンショオールという成分で、麻酔的な作用があるため痺れるような辛味を感じます。

この成分を利用することで、甘味が強くこってりした煮物にメリハリを与え、味の引き締める役割を果たします。この効果を活かした料理が、四川料理の代表格・麻婆豆腐です。

下処理が済んだ香り高い実山椒を甘く煮付けた肉や魚の仕上げに加えることで、刺激と香りがプラスされ、最後まで食べ飽きずに楽しむことが出来ます。

健胃のスパイス・山椒でスッキリ!

山椒には胃の粘膜を強くし、食欲増進・整腸作用があります。消化器系に働きかけることや爽やかな香りから夏バテに効果を発揮し、夏の冷房による冷え性改善にも効果的です。夏の土用丑なのに夏バテと胃もたれで鰻を食べる気にならない・・・そんな時は山椒の出番です。

他にも、料理をさっぱりと仕上げてくれる効果を利用し、天ざるや天ぷらに粉山椒ひと振りすると、揚げ物もスッキリ味わうことが出来ます。

何かと悪者扱いされがちな油ですが、油を利用することで吸収しやすくなる成分も多いので、特に夏バテや胃もたれを感じる時に活用しましょう。

柑橘の香り爽やかな使い方

山椒はミカン科の植物なので、ピリッとした刺激の奥に爽やかな柑橘系の香りがあります。

この効果を活かした使い方で一番のおすすめは、お吸い物にプラスすることです。お吸い物の仕上げに粉山椒をふると、柚子よりドライで爽快感のある香りが楽しめ、上品に仕上がります。

お吸い物のような温かい飲み物に加えることで身体を温め、代謝促進にもつながります。

和のスパイス・実山椒の保存&活用法

山椒は日本でも初夏から梅雨の間の、一時期しか収穫できません。この時期に収穫し、下茹でした山椒を塩漬けしたり冷凍保存することで、長期にわたって利用することが出来ます。

なかでもおすすめの保存方法が「山椒オイル」です。鍋にサラダオイル100mlと山椒の実10gを入れ、弱火で熱します。山椒の香りが立ってきて山椒の色が少し茶色がかってきたら火を止め、そのまま冷ましたらできあがり。

保存瓶に入れ、山椒が油に完全に浸っていれば3ヶ月ほどもちます。できあがった山椒オイルの使い方は、和風パスタの仕上げに、冷奴に、和え物などの他、アイスクリームにかけてもおいしいです。ぜひ試してみてくださいね。

山椒を使いこなして、和・スパイスマスターに

山椒はふりかけるだけで料理に鮮烈な印象を与え、減塩効果も期待できる日本が世界に誇るスパイスです。

実山椒や塩漬けは面倒に感じる方は、まず山椒の外側の皮だけを乾燥させた原型を手に入れてみてください。これを挽くと粉山椒になるのですが、挽きたてはより柑橘系の香りが感じられ、山椒本来の魅力をより理解できると思います。

山椒の使い方をマスターして、日々の食卓を和テイスト豊かに演出しましょう。