おいしさを感じる味覚の一部を担う“旨味”は、料理を美味しくするための大切な要素です。簡単に料理に旨味をプラスすることができるのがうま味調味料ですが、このうま味調味料には大きく分けて4つの種類があり、一番有名なのがグルタミン酸ナトリウムを主体とした「アミノ酸系調味料」です。そして次によく利用されるのが【核酸系調味料】です。

では核酸系調味料とは、どういった特徴があり、どのような効果を発揮する調味料なのでしょうか?アミノ酸系調味料との違いも合わせ、核酸系調味料の便利な使い方をご紹介します。

核酸系調味料とは

核酸系調味料とは一般的に、鰹節や煮干し・肉類の旨味成分であるイノシン酸や、椎茸の旨味成分であるグアニル酸などの、核酸を主体とした旨味成分にナトリウムをつけた調味料と、イノシン酸ナトリウム・グルタミン酸ナトリウムを混合した成分を示します。日本では、さとうきびやタピオカ・とうもろこしなどのでんぷんを、発酵させる方法で作られます。

また、イノシン酸ナトリウム・グルタミン酸ナトリウムを混合した調味料の量により、低核酸系調味料と高核酸系調味料に分けて表記されることもあります。

低核酸系調味料と高核酸系調味料

核酸系調味料は、詳しくは低核酸系調味料と高核酸系調味料に分類されます。イノシン酸ナトリウム・グルタミン酸ナトリウムを混合した成分をリボヌクレオチドナトリウムと呼ぶのですが、このリボヌクレオチドナトリウムを1~2.5%配合した複合うま味調味料を「低核酸系調味料」と表記し、リボヌクレオチドナトリウムを6~12%配合した複合うま味調味料を「高核酸系調味料」と表記します。

低核酸系調味料を代表するのが「味の素」で、高核酸系調味料を代表するのが「ハイミー」「いの一番」です。皆様も一度は食べたことがあるのではないでしょうか。

核酸系調味料の使い方

核酸系調味料を料理に用いると、鰹節や肉類・椎茸の旨味成分を利用した時と同じような旨味を感じられます。これらの旨味成分は単体で利用することが少なく、昆布の旨味成分・グルタミン酸をプラスすることによって爆発的な旨味を引き出せるため、味の濃い料理に用いると効果的です。

例えば昆布だしをベースにした煮物やそばつゆ・うどんつゆ・鍋物などに利用すると、ぐっと味の幅が広がるのを感じられると思います。昆布と鰹節の合わせ出汁は、この旨味の相乗効果を狙った組み合わせです。さらに醤油や味噌もグルタミン酸豊富な調味料なので、核酸系調味料との相乗効果が期待できます。

また、グルタミン酸はブロッコリー・アスパラガス・白菜などの野菜にも多く含まれているので、野菜炒めにさっとひと振りするのもおすすめ。他にもグルタミン酸は、チーズやアンチョビ・トマトにも含まれているので、トマト煮込みやグラタンに核酸系調味料を用いると、旨味が格段にアップします。

そして核酸系調味料は、有機酸系の旨味成分であるコハク酸の旨味も引き立てます。貝を使ったお吸い物や酒蒸しにひと振りすると、コハク酸の持つえぐみが緩和され、コハク酸単体の旨味よりふくよかな旨味が感じられるのでおすすめです。

核酸の旨味を上手に利用しよう!

核酸系の旨味を料理に用いることで旨味の幅が広がり、味の輪郭がはっきりしますので、味を濃くすることなく味がぼけるのを防ぐことができます。減塩食に利用すれば、豊かな旨味を感じられるので物足りなさを感じることなく、おいしく無理なく減塩を叶えることができます。

しかし効果的とはいえ、使いすぎは味覚障害の原因にもなります。あくまで食材の持つ自然な味わいを引き立てる“魔法のひと振り”として、核酸系調味料と上手にお付き合いしていきましょう。