クローブは、フトモモ科の植物・チョウジノキの蕾を乾燥させて作るスパイス。刺激的な香りの中にバニラのような甘い芳香を含むことから、かつては大変高価で取引されていた歴史あるスパイスです。

そんなクローブはインドネシアなどの熱帯地域原産のハーブですが、日本で育てることは可能なのでしょうか?クローブの育て方や収穫・料理への利用法をご紹介します。

クローブの植え付けや準備

日本でクローブを育てることは可能なのでしょうか?結論から言いますと可能ですが、育て方にコツが必要です。

まず、クローブの種や苗を日本で入手することは困難です。しかも乾燥した状態の種から発芽させるのは非常に難しく、発芽したとしても苗になるまでに2年もかかってしまいます。クローブは生育が遅い植物ですのでインターネットで検索し、苗を購入するのがおすすめです。

そして栽培に適した環境を用意することが重要。クローブは大きくなるまでは耐寒性がありませんので、少なくとも2年目以降までは10℃を下回らない環境が必要です。そのため苗がまだ十分育っていないうちは、鉢植えで育てましょう。

クローブは熱帯雨林のような環境が理想的なので、水はけが良く肥沃な土を選び、緩効性肥料を混ぜておきましょう。植え付けに適した時期は、温かくなってからでしたらいつでも大丈夫なのですが、冬までにできるだけ大きく育てたいので、4月半ば以降の早い時期に植え付けてください。

クローブは水を好むため、植え付けた後はたっぷり水をやり、土が乾いたら水をあげるように育てます。しかし鉢皿に水が浸かっているような状態は好ましくありません。こまめに水を捨て、水の循環を良くすると良いでしょう。

長い目で大きく育てる!クローブの育て方のポイント

クローブは日当たりが良く、温かい環境で育ちます。まだ大きく育っていないうちの冬越しは、日本の環境下では難しいので、1年目の冬は室内の温かい場所で育てましょう。

2年目以降、1m以上に育っていれば地植えで冬越し可能になります。ただし、最低気温が0℃以下になる地域では、冬は地上部は枯れてしまいます。環境が良ければ春に新芽をつけてくれますので、1mを超えるまでは気を付けてあげましょう。

クローブが大きく育ち、花をつけるようになるまでは最低でも4~5年かかり、20年後には7~10mほどの大きさに成長します。このようにクローブを育て収穫するまでには、長い年月と広い環境が必要となります。しかし環境が良ければ、その愛情に応えてくれるかのように毎年花をつけ、40~50年もの長きにわたって実をつけてくれます。

クローブの収穫と利用法

クローブの収穫は夏と冬の2回。花が開く直前のつぼみを収穫します。つぼみはクリーム色からピンク色をしていて、ほんのりと甘い香りがします。

収穫されたつぼみは枝を取り、5日~1週間ほど天日干しで完全に乾燥させます。乾燥が進むにつれ、私たちが知っているクローブ独特の甘く刺激的な香りが強くなってきます。

そんなクローブは弱った胃腸に働きかけるので、カルダモンやシナモンと共にチャイにして食後にいただくと、消化促進に効果を発揮します。また血中コレステロール値の減少・中性脂肪減少に効果を発揮しますので、油の強い肉を使ったスープやカレー・煮込み料理におすすめ。肉の臭み消しだけでなく料理に多角的な風味を与え、さらに健康効果も得られます。

刺激的で優雅な香りは他にも肉料理全般・スイーツ・ジャムなどにも利用できますので、是非クローブの栽培に挑戦してみてくださいね。