フェヌグリークは日本ではあまりメジャーなスパイスではありませんが、インドカレーに使うと香りの幅が広がり、本格的な風味を楽しめるスパイスです。インド料理においては種をメティダナ、フレッシュな葉をメティ、乾燥した葉をカスリメティと呼び、根以外はすべて利用されます。そんなフェヌグリークには誰もが笑顔になってしまうような香りと、嬉しい効果効能がありました。ここではフェヌグリークの種の部分・フェヌグリークシードについて解説いたします。

甘くスパイス香るハーブティーへの使い方

フェヌグリークはマメ科のスパイスで、ゴロゴロと角張った形をしています。マメ科とは思えないほどの強い苦味があるのですが、弱火で焦がさないようにじっくりテンパリングすると、メープルシロップを思わせるような甘く香ばしい香りを放ちます。その香りを活かし、抽出されたエキスがメープルシロップの代用品として市販されています。

手軽に香りを味わうにはハーブティーがおすすめです。使い方は、フェヌグリークパウダーをジャーマンカモミールなどのハーブティーにブレンドしたり、パウダーがなければ粗挽きにしてハーブティーに。

フェヌグリークを使ったハーブティーは、昔から民間薬として滋養強壮・栄養補給・消化不良などに効果的。また、血液サラサラ効果や血糖値を下げる効果があるといわれています。お湯を注いだら成分が抽出されるまで、5分ほど蒸らすのがポイントです。

カレーに欠かせないスパイス・フェヌグリークの使い方

フェヌグリークはカレーによく使われるスパイスの一つ。カレーを作る際はスタータースパイスとして、クミンやマスタードシードの後に加え、甘い香りを立たせます。とても焦げやすいスパイスなので、焦げないようにじっくりと香りを立たせるのがポイント。香りが立ったら野菜やその他のスパイスを入れ、仕上げます。

フェヌグリークはたんぱく質・ミネラル・脂質・ビタミンなどが豊富で栄養価が高いため、アジア諸国や中近東など、宗教上の理由で肉を食べない地域では、栄養面でも重要な食材となっています。ベジタリアンが多いインドではカレーだけでなく、ラッサムという酸味のあるスープやサンバルと呼ばれる野菜のカレー料理にも使われます。

野菜に華やかな香りを!パンチホロンとしての使い方

東インドとバングラデシュでよく利用されるミックススパイスに「パンチホロン(パンチフォロン)」と呼ばれる、フェヌグリークを使ったスパイスがあります。これはフェヌグリーク・クミン・ブラウンマスタードシード・フェンネル・カロンジを同量ミックスしたスパイスで、魚のカレーやサブジという野菜の炒め煮、炒め物などに利用されます。

特にフェヌグリークの甘い香りと苦みのコントラストが見事で、単調になりがちな野菜料理にスパイス豊かな香りを纏わせてくれます。いずれも料理の最初に油をゆっくり加熱しながら香りを立たせ、具材を入れます。焦げるととても苦いので、焦がさないように注意しましょう。

豊かさをもたらすスパイス・フェヌグリーク

フェヌグリークの歴史は古く、ギリシャ神話ではフェヌグリークを瓶に入れて部屋に置くとお金が貯まると信じられていたそうです。栄養豊富なフェヌグリークは病気後の回復食にも利用され、神経強壮作用から女性ホルモン・男性ホルモンの両方に働きかけます。人々の健康的な暮らしを守るため、そんな逸話が生まれたのかもしれません。

他にも母乳の出を良くしたり、バストアップや育毛にも効果があると言われています。子宮収縮作用があるため大量摂取は厳禁ですが、毎日の健康にひとさじのフェヌグリークをお試しくださいね。