日本料理に欠かせない調味料の1つが味醂です。
伝統ある本来の製法で作られた味醂は、自然の旨みやまろやかな甘味、風味豊かな香りがします。
伝統製法の本みりんの味や、料理に使うとどんな効果を発揮するのか、日本料理を作るときには知っておくべきことです。
料理の際に味醂がもたらす5つの効果と伝統ある本みりんとその魅力をご紹介します。ぜひご覧ください。
目次
伝統製法の味醂の原材料と栄養
伝統製法の味醂は「もち米、米こうじ、本格焼酎」が原材料です。
蒸したもち米に米こうじと本格焼酎を混ぜ合わせ仕込みます。
仕込み後のみりんもろみを長期糖化熟成し出来上がります。
糖化とは「デンプン等の多糖類が酵素や酸で分解されて甘味のある糖」に変わる反応です。
従って長期糖化熟成の間に米こうじの酵素が働き、もち米のデンプンやたんぱく質が分解されて、糖類、アミノ酸、有機酸などが生成されます。
伝統製法では乙類焼酎(米焼酎)を使用しており、熟成期間が長いのが特徴です。
料理で魅せる味醂の5つ効果
味醂は料理に使うことで様々な効果を発揮します。
特に日本料理において味醂は欠かせない存在なのです。
そして醤油、酢、味噌など日本の伝統の醸造調味料との相性は抜群です。
味醂がどんな役割をしているのか5つご覧ください。
煮くずれ防止
アルコールや糖が煮くずれ防止の役割をします。
アルコールには煮くずれの原因であるペクチンを溶けにくくする作用があります。
臭みをとり、香りを引き立てる
アルコールが魚などの生臭みを取り除く役割をします。
味醂ならではの熟成された香りで素材を邪魔せず引き立てます。
味が染み込む
アルコールが食材への味の浸透を早め、均一に仕上げる効果を持っています。
旨味が逃げずに素材に閉じ込められます。
上品でまろやかな甘味を出す
味醂にはブドウ糖やオリゴ糖をはじめとする9種類以上の糖分が含まれています。
そのためコクや深みがあり、上品でまろやかな甘味が生まれます。
てり、つやを出し料理を美しくする
味醂にはてり、つやに有効な糖や複数の糖類が含まれます。
素材の表面をおおい包む膜を作り、水分や美味しさを保ちます。
いかがでしたか。
味醂を使うときに役目を知っておくことで、料理がもっと奥深いものに変わります。
どの味醂を使うかによっても味は変わります。
自分の好みの味醂を見つけ料理をもっと味わい楽しみましょう。
本来の製法で作られた本みりんの味を知ろう
本来の製法で作られた味醂はその上品な質から、カクテルや食前酒にも使用されています。
工業的製法、風味調味料は飲めないはずです。
しかしそれが悪いという話ではありません。
使う人、使う場合があるので必要とされている立派な商品です。
味醂をきちんと知るという意味で、味醂とは本来どんな味で、どのような製法で作られ、どんな道をたどって今の種類になったのかを知っておくことが大切なのです。
その知識を持つだけで料理の幅が広がり、いろんな用途で味醂を楽しめます。
職人さんの思いを知り、生産者さんへの感謝を忘れず、大切に食を頂くことをこれからも消費者である私たちこそが伝えていかなければなりません。
ぜひ本来製法で作られた伝統ある味醂を一度は手に取り味わってください。