メースはナツメグと同じ果実から作られるスパイスです。ナツメグはニクズク科の植物の種から作られるスパイスで、その種を覆っている外皮がメースとして利用されます。

よく似た芳香をもつ二つのハーブですが、ナツメグとメースはどのような違いがあり、使い方に違いがあるのでしょうか。ナツメグとに違いを解説しながら、メースの使い方をご紹介します。

お菓子を甘く上品に演出、メースの魅力

メースの香りはナツメグとよく似ていて、独特の甘い香りとほろ苦さ・刺激的な香りを楽しむスパイス。両者を比べるとメースのほうがマイルドな刺激で、繊細な甘い香りが上品さを醸し出します。

そのため、ナツメグでは香りや風味が強すぎる場合や、ナツメグより繊細な香りが求められる製菓などに利用されます。甘いお菓子に加えることでエキゾチックな風味を感じることができ、素材の甘さを上品に引き立てる効果があります。

メースはフレンチトースト・プディングやクッキー・ケーキの風味付け、カスタードクリームの香りづけなど、素材を選ばず製菓へ広く利用されています。フルーツとの相性も良いので、フルーツを使ったパンやパイ、ジャム・コンポートにも利用されています。

メースで乳製品のクセを和らげる使い方

ナツメグとメースの成分はほとんど同じです。メースの方が繊細で柔らかな香りなので、ナツメグが苦手な方でもメースを使うことで、ナツメグと同じように乳製品のクセを和らげることが出来ます。

卵との相性も良いので、例えばキッシュなどで香りが強くない具材や、具をあまり入れない場合にナツメグを使うと、ともするとナツメグの香りが強く出すぎてしまうことがあります。そんな時にはメースを使うことで、スパイスっぽさを前面に出さずにさりげなくチーズのクセを和らげることが出来ます。

スープにもこの使い方は有効で、クリームスープやチーズスープにふりかけることで食べやすくなり、他のハーブやスパイスの香りを強く出したいときも、香りの邪魔をせずに血行・消化促進効果が得られます。

控えめで上品でありながら、乳製品の香りを抑え身体を温めてくれるスパイス、それがメースなのです。

大人と子供で楽しみ方二刀流、メース香るエッグノック

卵と乳製品との相性が良いメースを使って、シンプルにスパイスの香りを楽しみながら身体を温めるレシピをご紹介します。

  • 卵2個を溶きほぐし、砂糖大さじ2・メースパウダー小さじ1/3・シナモンスティック1/2本をよく混ぜます
  • 牛乳500mlをよく混ぜ、鍋に移して弱火にかけます
  • 沸騰しないように混ぜながらゆっくり加熱し、とろみがついたら出来上がり

お子さまにはこのまま、大人はカップにラムかブランデーを適量入れ、温かいエッグノックを加えると、おやすみ前に心もカラダも緩むお飲み物になります。

メース・シナモンを加えることで牛乳の臭みを抑えながらカルシウムも摂れ、メース・シナモンが消化を良くし、胃腸を整え血流を良くしますので、カラダの芯から温まりますよ。

メースの使い方・注意事項

穏やかな刺激と甘い香りが楽しめ、お腹を温める効果の高いメースですが、ナツメグと同じように毒性があり、一般的に5g以上摂取すると幻覚症状が現れ、10gが致死量と言われています。

メースパウダーは小さじ1杯で1.5gなので、小さじ3杯半で約5g、小さじ6杯半で約10gです。飲み物やスイーツでメースを楽しんでいる限り、一度にこれほどの量を摂取することはないと思いますが、お子さまに与える場合は注意しましょう。