ヘリオトロープとは

ヘリオトロープとはムラサキ科キダチルリソウ属のハーブで、草丈は10~100cm位の熱帯や温帯域に分布しています。紫や白色の小さな5弁花がドーム状に密集して咲きます。花は咲き始めの時期にバニラのような甘い香りを放ち、徐々に香りが薄くなっていきます。ヘリオトロープの種類は200種類を超え、南米ペルー原産のハーブ「コモンヘリオトロープ」とヨーロッパ南部原産の一年草「ビックヘリオトロープ」が一般的です。別名「チェリーパイ」と言います。

ヘリオトロープの歴史

ヘリオトロープはペルー、エクアドル原産の植物で、古くは愛の薬草とペルーでは呼ばれていました。ヘリオトロープ(Heliotrope)の名前の由来は、ギリシャ語のherios=太陽、trope=向くで、太陽に向かって花が咲くという意味があり、これはギリシャ神話によるものです。日本には明治時代に伝わり、栽培もされていました。日本名では「香水草」「匂ひ紫」の別名があるほど甘い香りが特徴的で、1892年(日本では明治25年)にフランスのロジェ・ガレが発売した「Heliotrope Blanc」は日本に初めて輸入され市販された香水と言われており、夏目漱石の小説「三四郎」にもヘリオトロープの香水が登場します。

ヘリオトロープの効果・効能

古くはインカ族が解熱剤として用いられていたヘリオトロープの甘い香りにはリラックス効果があり、ストレスや頭痛の緩和に効果があります。また、ヘリオトロープの花の香りに似た成分ヘリオトロピンには睡眠の質を改善することが実験結果からも確認されています。また、のどや泌尿器系にも効果があります。

ヘリオトロープの使い方

別名でチェリーパイと呼ばれているようにフルーティーでキャラメルのような甘くて香ばしい香りが特徴的なので、古くは石鹸の香料や花から抽出した精油で香水の原料として用いられていました。ヘリオトロープの香水は大変人気がありましたが、精油の採れる量が少なく非常に希少で香りの持続性が低いことから、今は合成香料で調香されて香水は作られています。ヘリオトロープは観賞用の他に、ハーブティーやドライフラワー、ポプリ、ヘリオトロープの別名「ニオイムラサキ」の商品名でアロマオイルが販売されています。

まとめ

ヘリオトロープはギリシャ神話の中で太陽神アポロンに水の精クリュティアが恋をし、太陽を見つめ続けていたことからヘリオトロープに姿を変えられたと謂れ、花言葉が「献身的な愛」「忠誠心」「永遠の愛」です。バニラに似た甘く深みのある香りはフランスでは「恋の草」、ドイツでは「神の薬草」とも呼ばれています。100%天然精油のアロマオイルも売られているので、恋をしたときに香りを楽しまれてはいかがでしょうか。