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ポットマリーゴールドとは

ポットマリーゴールドとは、キク科キンセンカ属の一年草で別名カレンデュラと言い、和名はキンセンカです。原産地は地中海沿岸で、南ヨーロッパや北・中央アメリカでも栽培されいます。背丈は20cm~1メートル程の高さでオレンジや黄色の花を咲かせます。

秋に咲くマリーゴールドとは別物で、大きく分けると食用ハーブとして使われるキンセンカ属のポットマリーゴールドと観賞用の独特な香りが特徴のマンジュギク属のマリーゴールドの2種類に分けることができます。どちらもキク科ですが品種は別種です。

ポットマリーゴールドの語源

ポットマリーゴールドの英名Pot marigoldのポットとは、アメリカやイギリスでは葉や茎、花などを食用にする植物をポットハーブ(pot herb)として呼び、マンジュギク属のマリーゴールドと区別する目的で付けられたと言われています。ポットマリーゴールドの別名カレンデュラは、ラテン語でカレンダーの語源となっており、花の咲いている時期が長いことに由来しています。

ポットマリーゴールドの歴史

古代ローマ時代から薬用や食用として利用されてきたポットマリーゴールドは、日本名ではキンセンカ(金盞花)と呼ばれ、「金色の盞(さかずき)の形をした花」と言う意味があり、江戸時代に中国から伝わりました。

ポットマリーゴールドの効果・効能

古くはペストの予防薬として使われていたポットマリーゴールドは、月経や更年期障害などの婦人科系の不調にも効果があり、血液を促進させ、体内の毒素を排出する効果があるので、風邪やインフルエンザなどにも効果があります。また、フラボノイドを含有しているので口臭予防にも効果があります。

ポットマリーゴールドの用途

ポットマリーゴールドには日焼けや火傷などの皮膚の炎症を抑えるカロチンや切り傷や肌荒れに効果のあるタンニンやカレンデュリンが含まれているので化粧品や入浴剤などにも使われており、ヨーロッパではオリーブオイルに漬けて成分を抽出して利用しています。花びらはほんのりと甘く、生のままサラダとして食べることができ、食用菊のようにお浸しにしても美味しいです。ハーブティー用のドライハーブが販売されているので、手軽に摂取するのならハーブティーがおススメです。

まとめ

リウマチや痛風などの関節痛の炎症を和らげる役割もあるポットマリーゴールドは薬用効果が高く、ヨーロッパでは古くから「皮膚のガードマン」と呼ばれるほど皮膚や粘膜に優れた効能を持っていますが、妊娠中の方は内服を避け、キク科アレルギーの方はご使用を控えるようにしてください。摂取量は特に決められていませんが、過剰摂取はアレルギーを引き起こす可能性があるので、適量を取り入れるようにしましょう。